相続放棄とは

2019.06.14

相続コンサルタント会社ニーズ・プラス コラム編集部です。
相続発生時、相続人はすべての財産を受け継ぐのが原則です。ただしさまざまな事由があることから、相続を放棄する権利も保証されています。
相続されるのはプラスの財産だけでがありません。マイナスの財産のこともあります。そのため権利を最大限に生かし、相続について判断をしなければならないのです。もし、相続しないと決めたら、どうなるのでしょうか。
今回は「相続放棄」について、その概要を解説します。
資産

相続放棄のポイント

相続放棄とは、相続人(財産を相続する人)が、被相続人(故人)の財産を一切受け継がないことです。
相続の対象となる被相続人の財産は、以下のようなものです。

  • 預貯金
  • 不動産
  • 死亡時保険金
  • 借金
  • 連帯保証人としての責任
  • 家財道具や宝石類、骨董品など

相続放棄をするには、相続が発生したことを知った日から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申し立てを行います。相続放棄が認められると、相続人は財産を受け継ぐ権利を失うとともに、相続にともなって発生する相続税の支払い義務からも解放されます。

相続放棄が選択されるのはどんな時か

それでは、どのようなケースで相続放棄が選ばれているのでしょうか?実際のケースでみていきましょう。

他の相続人に財産を受け継いでもらいたい場合

  • 兄弟のうち一人が家業を継いだケース

「個人事業主である父親と後継者である長男が一緒に経営しており、父親の死亡後は『長男をその事業の後継者とする』と家族間で合意がなされている」。こういったケースでは規模にもよりますが、後継者である子ども1人に全財産を相続させることが多いようです。その場合、配偶者やその他の子ども達が相続を放棄します。

  • 介護負担が1人に偏っていたケース

親の介護を一手に引き受けてくれた兄。「財産のすべてを相続して欲しい」と弟が感謝の気持ちを込めて相続放棄するケースもあります。この場合は、弟に子どもがいたとしても代襲相続は発生せず、兄が全ての財産を相続することになります。

トラブルを回避したい場合

プラスよりもマイナスの遺産の方が多いと相続人が判断した時にも、相続放棄が選択されます。
代表的なマイナス要素は借金やローンでしょう。相続をためらわせる他の要因としては、「相続人同士で遺産分割協議がまとまらない」「価値が低いにもかかわらず修繕などの管理コストがかかる不動産がある」「取り壊すしかない建築年数の経過したビルがある」などが挙げられます。相続放棄すれば、これらの煩わしい問題から解放されます。
相続の「限定承認」は、プラスの財産とマイナスの遺産のどちらが多いかを簡単に判断できないケースで役立ちますが、相続放棄に比べて手続きは複雑です。

相続放棄した場合の注意点「相続順位」について

注意が必要なのは、相続放棄がなされると、法律で定められた順番にしたがって、他の親族が新しい相続人になることです。
例えば、法定相続人である配偶者・長男・次男の全員が相続放棄したとします。するともともとの相続人である3人はいなかったものとみなされ、第二位の直系尊属(親)に相続順位が移ります。
ただし、相続放棄による代襲相続は起こらないので、長男の子や次男の子は相続人になりません。
第二位の被相続人の両親が相続放棄するか既に亡くなっていると、第三位の兄弟が相続人になります。存命なら兄弟が相続放棄をすればすべての相続人が相続放棄したことになります。しかし、兄弟が亡くなっていると甥、姪が法定相続人になるので、甥、姪の相続放棄が必要です。

このように相続放棄をすることで、思わぬ遠縁の親族に迷惑がかかることがあります。相続放棄を選択する前に、自分に代わって誰が相続人になるのか、他の相続人の順位がどのように変化するのかを必ず確認します。新たに相続人となる親族には、マイナス遺産の相続が発生し、相続放棄した旨を伝えておきましょう。

相続放棄された財産はどうなるのか

相続放棄を選択すると、相続人ではなかったものとして扱われます。
「借金を受け継ぎたくない」「被相続人との関係が悪かったため財産を相続する立場からはずれたい」などの理由で、相続人の全員がその権利を放棄した場合には、財産の管理は国に委ねられます。債権者からの申し立てがあれば「相続財産管理人」が置かれ、遺産を換金して負債を返済します。最終的に残ったプラスの資産があれば、国のものとなります。

円満な相続のために欠かせない資産整理

相続は、財産を相続するのか、しないのか、を選択するところから始まります。相続放棄という選択肢を正しく理解して、必要に応じて活用できれば、円満な遺産相続の助けになります。

一方で、相続放棄には注意すべき点もあります。相続放棄が家庭裁判所に受理されたが最後、撤回できません。そのため、慎重な判断が求められます。しかし相続放棄の決定に与えられた時間はわずか3ヶ月。準備の整っていない状態で相続を迎えた場合、この期間内にすべての資産の価値を適切に把握するのは至難の業です。マイナス資産が多いと考えて相続放棄を決めたあとになり、「思いもよらない価値ある財産が見つかった」という事態は避けたいものです。

財産がわかりやすく、受け継ぎやすい形に整理されていれば、相続後のイメージもしやすくなります。財産を託す側にも、受け継ぐ側にとっても幸せな相続をするために、計画的な資産整理をおすすめします。

参考記事
【円満な相続を目指そう】相続開始前に知っておくべきことは?
https://www.needs-p.jp/enman-souzoku/

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