底地で起きやすいトラブルの解決法を解説

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現存する底地のほとんどは、1991(平成4)年の借地借家法制定よりも前から相続などで受け継がれてきたもので、時代が進むにつれて地主さんと借地人さんが顔を合わせるケースは少なくなってきています。

顔を合わせる機会が減った現代では、地主さんと借地人さんとの間で底地をめぐるトラブルが起きたときに、解決しにくい状況が生まれやすくなりました。

ここでは、底地で起きやすいトラブルとその解決法について、解説いたします。

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底地のトラブルとその解決法

地主さんと借地人さんの間にはさまざまなトラブルの元が潜んでいます。どんなトラブルが起きやすいのか、そしてトラブルが起きた場合にはどのような解決法が望ましいのか、トラブル対策の一つとして参考にしていただければ幸いです。

更新料を払いたくない借地人トラブル

「法的に払う必要がないんだから更新料は払いたくない」という借地人さんに対して、更新料はきちんと支払ってほしい地主さん。このトラブルはどういった解決法が適しているのでしょうか?

土地賃貸借契約書の特約で解決

更新料の支払いについては明確な法整備がされておらず、土地賃貸借契約書に更新料を支払うかどうかの特約が記載されていなければ、借地人さんは地主さんに対して更新料を支払わなくてもよいことになっています。ですが、借地契約を更新する場合、更新料の支払いを慣習とする地域は多いようです。

更新料の金額は地域の慣習などによって大きく異なるため、底地周辺の更新料の相場に合わせて更新料の金額を算出しても、借地人さんによっては「非常に高い金額を要求された」と感じる人もいらっしゃいます。

また地主さんは、借地人さんから20年や30年もの長い期間で得られる収入をトータルで考えているため、更新料がないのであれば、地代を値上げしてほしいと考えるでしょう。こういった背景から、「きちんと更新料を支払ってほしい」と考える地主さんと、「更新料を支払いたくない」と考える借地人さんとの間でトラブルになることがあります。

更新料の支払いのトラブルを避けるには、土地賃貸借契約書の特約として予め定めておくことが大切です。土地賃貸借契約書の特約に更新料の記載がない場合、どこに訴えても更新料を支払ってもらうことはできません。それは裁判所での判例(東京地裁平成24年12月20日:借地について)にもあります。また、特約に更新料の記載がない場合、更新料の未払いによる借地権の契約解除を主張することもできないので注意してください。

地代滞納トラブル

「借地人さんが地代を滞納して困る」という地主さんは案外大勢いらっしゃるのではないでしょうか?催促しても支払ってもらえない…そんな時はどうしたらいいのでしょう。

裁判所判断で借地契約解除

借地契約が成立したら、借地人さんには地主さんに地代を支払う義務が発生しますが、借地人さんが地代を支払わなかった場合、借地契約を解除することができます。
しかし、地代の滞納が1~2回程度であれば、借地契約の解除は認められないケースがほとんどです。数回にわたって地代が滞納され、地主さんと借地人さんとの間に築かれた信頼関係が崩れてしまっていると裁判所が判断すれば、地主さんは借地契約解除が可能です。

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地代の値上げ交渉トラブル

底地周辺の地価が上がって固定資産税や都市計画税の金額よりも地代が低くなってしまった場合など、底地をめぐる事情に何らかの変更が生じれば、地主さんは借地人さんに対して地代の値上げを請求できます。しかし、地代の値上げを希望する地主さんと、現状維持を図りたい借地人さんとの間でトラブルになることがあります。地代値上げ交渉のトラブルはどうやって解決するのがベストなのでしょう。

値上げ理由を明確にした書類を作成

地主さんが借地人さんに地代の値上げ交渉を持ちかける場合、値上げ理由を説明した計算書を作成するとよいでしょう。固定資産税と都市計画税がいくら上がって、現在の地代がいくらだから、このままでは○円の赤字が続いてしまう…ということを書面にして説明することで、借地人さんからの理解を得ることができると考えられます。それでも値上げ交渉に応じてもらえない場合は、借地借家法11条の「地代等増減請求権」に基づき、専門家を交えて調停で値上げの請求をするよりほかありません。

借地人が借地条件違反した場合

借地条件違反(用法違反)とは、土地賃貸借契約に定めた借地条件に違反する建物を建てた場合や、無断で借地上の建物を増改築した場合などをいいます。地主さんの承諾を得ず契約にないことを勝手にされてしまった場合、どのように解決したらいいのでしょう。

特約に記載してあれば土地賃貸借契約を解除できる

今ある底地の大半が、1991(平成4)年の借地借家法制定よりも前の旧借地法と呼ばれる法律のもとで借地契約を結び、相続などで受け継がれてきたものです。

旧借地法下で交わされた土地賃貸借契約の場合、適用される法律は旧借地法となり、新法ではありません。旧借地法では、土地賃貸借契約を交わす際、借地条件について以下のようなことが契約書に記載されています。

  • 住居か、店舗か、工場か
  • 本建築か、一時使用なのか
  • 堅固(コンクリート)な建物か、非堅固(木造)な建物か

木造家屋を建てる目的で土地を借りながら実際は鉄筋のビルを建てた場合や、住居目的で借りたはずがその後店舗を設けてしまった場合などは、借地条件違反(用法違反)に該当します。

借地権とは、建物を建てる目的で地主さんから借りた土地に対して、借地人さんに発生する権利です。借地人さんが一定の権利を得たとはいえ、土地の所有権そのものが移転したわけではないので、地主さんの承諾なしに建物を建て替えることは認められません。重要なのは土地賃貸借契約書に違反した場合の特約を記載しているかどうかです。借地人さんによる違反があった場合に、特約に契約解除などの記載があればスムーズに契約を解除することができます。ただし、違反した場合の特約事項が記載されていない場合は、借地人さんと裁判で争うことになるかもしれないので注意が必要です。

<借地借家法第17条>(借地条件の変更及び増改築の許可)
1.建物の種類、構造、規模又は用途を制限する旨の借地条件がある場合において、法令による土地利用の規制の変更、付近の土地の利用状況の変化その他の事情の変更により現に借地権を設定するにおいてはその借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であるにもかかわらず、借地条件の変更につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、当事者の申立てにより、その借地条件を変更することができる。

2.増改築を制限する旨の借地条件がある場合において、土地の通常の利用上相当とすべき増改築につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、借地権者の申立てにより、その増改築についての借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。

3.裁判所は、前二項の裁判をする場合において、当事者間の利益の衡平を図るため必要があるときは、他の借地条件を変更し、財産上の給付を命じ、その他相当の処分をすることができる。

4.裁判所は、前三項の裁判をするには、借地権の残存期間、土地の状況、借地に関する従前の経過その他一切の事情を考慮しなければならない。

トラブルを未然に防ぐ秘訣は、地主さんと借地人さんの間のコミュニケーション不足を解消すること

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売買契約などの一過性の契約と異なり、借地契約を締結したら数十年という長期にわたって契約期間が継続することになります。このような場合には、地主さんと借地人さんの信頼関係が重要です。

地主さんと借地人さんが近所に住んでいる場合、道端や地域のイベントなどで会ったら必ず挨拶を交わすなどのコミュニケーションをはかるようにしましょう。双方がなかなか会えない距離に住んでいれば、年賀状や暑中見舞いのはがきを出すなど、地主さんも借地人さんとの信頼関係を築くための努力を怠らないことが大切です。

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当社が地主さんと借地人さんの間を取り持ち、底地にまつわる多様な知識を生かしながら、複雑化してしまった底地トラブルをスムーズに解決へと導きます。

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