底地を共有したときのリスクと対処法|トラブル事例から学ぶ合意形成と売却のポイント
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父の死去をきっかけに、兄弟3人で底地を共有して相続することになりました。
「とりあえず均等に分けておけば安心だろう」と思ったのも束の間、すぐに問題が浮かび上がってきます。
そして何より、「売却したい」兄と「手放したくない」弟の意見が対立し、家族の話し合いが次第にぎくしゃくしていく…。
実は、こうしたケースは決して珍しくありません。相続によって兄弟・親族で底地を共有することは、法律上も実務上もよくあることです。しかし「共有」という状態は、見方を変えれば意思決定の自由度を制限するリスク要因でもあります。
※文中のケーススタディは、実際のご相談をもとに一部内容を再構成しています。
目次
底地・借地・底地の「共有」の基礎知識

底地を共有で持つことの難しさを理解するには、まず「底地とは何か」「借地権との違い」「共有不動産のルール」を押さえておく必要があります。
底地と借地の関係を整理しよう-構造を理解してトラブルを防ぐ
底地とは「土地そのものの所有権」を指し、借地とは「その土地に建物を建てて使う権利」を指します。
底地の所有者が1人なら、借地人との契約更新や地代の受け取りもスムーズに進みます。しかし、相続などで底地を複数人で共有すると、借地人にとっては「大家が複数いる」状態になることも。
地代の請求書を誰が出すのか、建替えの承諾は誰がサインするのか。
こうした実務的な判断を共有者間でその都度話し合う必要があり、その結果、「話が進まない」 「意見が割れる」といったトラブルが起こりやすくなります。
もう一つ重要なのは、底地と借地の関係が長期間(30年〜50年単位)に及ぶ点です。共有者の世代が変わるうちに、誰が何をどこまで理解しているのかが曖昧になり、「うちの土地なのに自由にできない」という不満が生まれるのです。
底地共有の課題は単なる法律の話というよりも、“構造上のすれ違い”から生じているケースが大半です。
★底地と借地の関係構造
借地人が建物を所有し、地主が土地所有権のみを保有している状態

共有不動産の意思決定ルール
「共有」という要素が加わると、話は一段と複雑になります。
民法では、共有不動産の意思決定に次のルールがあります。
★共有不動産の意思決定ルール(民法252条の原則)
行為の種類によって、必要な同意人数や手続きが異なります。特に「売却」「条件変更」は全員一致が原則です。
| 区分 | 意味 | 代表的な行為例 | 同意の要件 |
|---|---|---|---|
| 保存行為 | 共有物を「保全」するための行為。価値を守る。 | 時効中断の通知、修繕、 借地人への請求 |
単独で可 |
| 管理行為 | 共有物を「維持・運用」するための行為。 | 地代の回収、契約更新、 日常管理 |
持分価格の過半数 |
| 変更行為 | 共有物の「性質・用途・構造」を変える行為。 | 境界の変更、 土地の分筆・合筆、建替え |
全員一致 |
| 処分行為 | 共有物の「権利そのもの」を動かす行為。 | 底地の売却、抵当権設定、 譲渡 |
全員一致 (持分のみ売却は単独可) |
民法改正(2023年4月施行)により、「形状又は効用の著しい変更を伴わない変更」(軽微な変更)であれば、全員の同意ではなく持分の過半数で決定できるようになりました。
ただし建替え承諾や大規模リフォームは、依然として共有物全体に影響を与える重要な行為であり、実務上は全員の同意(または持分の3/4以上)が必要となることが多いため、慎重な対応が求められます。
たとえば兄弟3人で底地を共有している場合、AさんとBさんが賛成しても、Cさんが反対すれば売却は成立しません。
「底地 × 共有」が難しくなる理由
底地を共有名義で持つと、以下のような問題が重なります。
借地人さんとの関係調整が必要
更新や建替えの承諾に全員の意見をそろえるのは容易ではありません。
収益と負担の分配が煩雑
地代収入や固定資産税の負担をどう割るかでトラブルになりやすいです。
資産価値の評価が難しい
底地自体が利用制限のある不動産であるうえに、共有が絡むことでさらに評価が下がりやすくなります。
ケース例:兄弟の一人が海外在住で手続きが進まない
父親から相続した底地を4人で共有したものの、1人に連絡がつかず、更新の承諾ができないまま契約が宙に浮いた例があります。この場合、借地人さんも不安を抱え、関係が悪化することになりました。
底地の共有は、単なる「持分の分け合い」ではありません。権利関係が複雑に絡み合うため、一人の判断で自由に処分できない点が大きな特徴です。この構造を理解しておくことで、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。
相続で共有になったときに起こりやすいトラブル
底地を相続で共有すると、親族同士だからこそ遠慮や感情が絡み合い、合意形成が難しくなるケースが少なくありません。
ここでは、実際に起こりやすいトラブルを具体的に整理し、なぜ問題が生じるのかを解説します。
地代の回収・未納対応-誰が窓口?どう合意する?
底地を所有する地主さんは、借地人さんから地代を受け取る権利があります。しかし複数人で共有していると、「誰が代表して回収するのか」「回収した地代をどう分配するのか」が曖昧になりがちです。
- 兄がまとめて受け取るが、分配が遅れる
- 地代が未納の場合、誰が督促するかで押し付け合いになる
- 借地人さんから「誰に払えばいいのか分からない」と不信を招く
ケーススタディ:金銭管理の不透明さが信頼を崩す
共有者間で金銭管理を一任した場合、透明性が欠けると一気に不信が広がります。兄弟3人で底地を共有していたケースでは、長男が代表して地代を受け取っていましたが、分配の遅れをきっかけに「着服の疑い」をかけられ、関係が悪化しました。
「説明責任を明確にする」ことが、共有トラブルの予防線になります。
更新・建替え・承諾の可否-誰の同意が必要か?
借地契約の更新や建替えの承諾は、法律上「処分行為」にあたるため、共有者全員の同意が必要です。
では、実際にはどのような行き違いが起きやすいのでしょうか。
- 借地人さんが建替えを希望しても、1人の反対でストップしてしまう
- 更新契約が遅れ、借地人さんとの関係が悪化し、法的トラブルに発展する
- 借地人さんが不安を感じて「底地を買い取りたい」と持ちかけてくる
「誰が最終的に決定権を持つのか」を明確にしていないと、借地人さんとの信頼関係が揺らぎかねません。事前に全員の意思確認を取り、合意形成の手順を決めておくことが重要です。
ケーススタディ:1人の反対が全体の足かせに
5人で底地を相続したケースでは、遠方に住む1人が「建替えは反対」と主張。結果的に借地人さんは承諾を得られず、裁判所に調停を申し立てざるを得なくなりました。
“全員一致が原則”というルールを軽視すると、時間も信頼も失う結果になりやすい点には注意が必要です。
固定資産税・修繕費の負担割合と清算
固定資産税は見落とされがちですが、実はトラブルの火種になりやすいテーマです。
- 代表者が税金を立て替えたが、他の共有者が返金に応じない
- 修繕が必要になっても「自分は使っていないから払わない」と主張する共有者が出る
- 固定資産税の支払いを誰かが忘れ、延滞金や差押えのリスクが発生
こうした問題の多くは、「支払いルールを決めないまま始まっている」ことが原因です。次のようなルールを事前に取り決めておきましょう。
- 固定資産税や修繕費は持分割合に応じて按分する
- 代表者が支払った場合は、領収書を共有して透明化
- 大きな修繕は、事前に全員の承諾を得てから実施する
ケーススタディ:立て替え負担をめぐる兄弟の対立
兄弟2人で底地を共有していたケース。長男が代表して固定資産税を支払っていましたが、次男は「自分は使っていない土地だから払う義務はない」と主張。話し合いが平行線になり、ついには支払い遅延で延滞税が発生しました。
このトラブルは、「使っていない=負担しない」という誤解が根底にあります。共有名義の不動産では、利用していなくても法的には持分割合に応じた負担義務が生じます。
売りたい人と保有したい人の対立構造
底地を共有していると、避けて通れないのが「売りたい派」と「保有したい派」の意見の衝突です。
- 老後資金や子どもの教育費に充てたいから、今のうちに売却したい
- 先祖代々の土地を手放すなんてとんでもない
- 底地は地代収入があるし、将来的に価値が上がるかもしれない
- 誰かしら相続が発生するとその子供、甥っ子姪っ子が共有者になる。またその甥っ子姪っ子もそれを望んでいない
これらの意見は、どれも間違いではありません。
話し合いをスムーズに進めるためには、まず「なぜ売りたいのか」「なぜ保有したいのか」を明確に言語化することが大切です。
- 売却時の手取り見込み額
- 維持費・税金の将来負担
- 借地人さんとの関係や契約期間
といった判断材料を並べることが有効です。
ケーススタディ:兄弟で意見が真っ二つに割れた底地
兄弟3人で底地を共有していたケース。長男は「老後の生活資金にしたい」と売却を希望、次男は「先祖の土地を守るべきだ」と反対、三男はどちらにも決めかねていました。話し合いの、結論は出ず、借地人さんからの問い合わせにも対応できない状況に。
その後、第三者の専門業者に査定を依頼したことで、「売却しても地代の30年分程度の金額しかならない」という現実的な数字が判明。結果として全員が納得し、「一部持分を残して売却」という折衷案で合意しました。
【事例紹介】兄弟3人で底地を相続、連絡がつかない1名がボトルネックに

父の死後、兄弟3人が底地を相続。名義はそれぞれ3分の1ずつの共有でした。
長男は地代の管理を担当し、次男は相続登記や税金の清算を進めようと動いていました。ところが、三男は仕事の都合で地方に転勤しており、連絡が取りづらい状態。話し合いは数か月進展しません。
結局、期限を過ぎて更新が遅延し、借地人さんから地代を供託所へ供託したと通知がありました。
トラブルの背景と教訓
共有不動産では、1人の意思欠如が全体のボトルネックになるため、次のような体制づくりが重要です。
- 代表者(窓口)を決め、連絡・決裁フローを明文化する
- 長期不在の共有者がいる場合は、弁護士に相談して「不在者財産管理人」制度の利用を検討
共有は“平等”である一方、「1人の遅れが全体を止める」という注意点があります。
底地共有トラブルを解決する実践ガイド|売却・合意形成・専門家の活用まで

共有者同士の合意形成をどのように進めるか、底地を共有で売却する場合の手順、そして専門家や制度をどう活用すればよいか。
実際の家族事例を交えながら、感情と手続きを両立させるための具体的なステップを紹介します。
このセクションでは、
- 全員で売却する場合の王道パターン
- 自分の持分だけを売る場合の現実
- 売却先ごとの違い(借地人・第三者・底地専門業者)
- 査定と価格の考え方
- 契約から決済までの流れ
という5つの観点から、共有底地をスムーズに現金化するための具体的なステップを解説します。
全員合意で一括売却する
底地を共有している場合、最もスムーズで高値が期待できる方法が、全員の合意による一括売却です。
★底地売却の全体フロー

合意形成の第一歩は「情報の共有」から
まず重要なのは、全員が同じ情報をもとに判断できる状態をつくることです。相続時の評価額や地代収入、固定資産税などを整理し、「売却による手取り見込み」を共有しましょう。
手続きの流れ
実際に全員合意のもとで底地を売却する際の一般的な流れを確認しておきましょう。
1.協議と合意メモの作成
全員で売却方針を決定し、合意内容(方針・価格目安・代表者・清算方法)をメモとして残します。
2.査定と媒介契約の締結
査定額に納得できたら、底地専門業者または不動産会社と媒介契約を結びます。
3.売却活動と交渉
買主候補(借地人・第三者・業者)と条件交渉を行い、契約条件を調整します。
4.契約締結・決済・登記
契約書に全員が署名捺印し、決済日に代金を受領。司法書士の立ち会いのもと、所有権移転登記を実施します。
ケーススタディ:兄弟全員が協力して早期売却を実現
兄弟3人で底地を共有していたケース。早期に「誰が何を担当するか」を話し合い、長男が業者との窓口を担当。底地専門業者の査定で納得感ある価格が提示され、3か月で契約・決済まで完了しました。
全員合意での一括売却は、最も手間が少なく、価格面でも有利です。鍵になるのは初期段階で「情報の透明化」と「役割の明確化」を行うことです。
自分の「持分だけ」売却する
共有者全員の合意が得られない場合でも、自分の持分だけを売却することは法的に可能です。
しかし思った価格では売れない」という現実があります。
持分売却の基本的な仕組み
底地を共有している場合、1人の共有者が自分の持分を第三者に譲渡することは民法上認められています。つまり、他の共有者の同意がなくても売却自体は成立します。
ただし、持分を購入した買主は「他の共有者と共同で所有する」ことになるため、使い勝手が悪く、買い手が限られるというデメリットがあります。
1人の共有者が自分の持分を第三者にではなく、共有者に買い取ってもらうという方法もあります。
一般の個人が購入することはまれで、多くの場合、
- 底地・借地専門の不動産会社
- 投資目的の法人
といった専門業者が買い手の中心になります。
実際の価格感と注意点
共有持分の売却価格は、理論上の持分割合よりも2〜5割ほど低くなるのが一般的です。たとえば、底地全体で2,000万円の価値があっても、実際の取引では400万円前後になるケースもあります。
★注意すべきポイント
他の共有者に優先購入権(持分譲渡請求権)があるため、事前に通知が必要
買い手が専門業者の場合、査定〜契約までが非常に早いが、価格は低くなりがち
持分だけを売った後は、他の共有者との関係が希薄になり、管理がさらに複雑化することも
★共有持分のみを売却する場合メリットとデメリット
単独で売却は可能ですが、価格・買い手・人間関係の面でリスクが高くなりがちです。実務上は慎重に判断が必要です。
| 観点 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 売却スピード |
自分の判断だけで売却できるため、 合意を待たずに動ける |
買い手が限られ、売却成立まで 時間がかかる場合が多い |
| 価格 | 現金化できる可能性がある |
市場価値より大幅に安くなることが多い (共有持分は敬遠されやすい) |
| 手続きの難易度 | 法的には単独で可能 |
買い手との交渉が複雑、 共有者間のトラブル再燃リスクあり |
| リスク・心理面 | 手放せば管理負担がなくなる |
残る共有者との関係悪化、 借地人との信頼低下のおそれ |
| 実務での現実性 | 資金化したい場合の“最終手段”として検討 | 通常は「全員合意で売却」よりも不利になるケースが多い |
ケーススタディ:一部持分だけを売却して資金化
相続で底地を兄弟3人が共有していたケース。長男が医療費の支払いを理由に自分の持分だけを底地専門業者に売却しました。売却価格は想定より低かったものの、現金化までわずか2週間。
他の兄弟はその後も共有を継続しましたが、買主の業者が誠実に対応したため、借地人さんとの関係も安定して維持されました。
「早く現金化したい」「合意が難しい」といった状況では、持分売却も有効な選択肢となります。
持分売却は「最終手段」ではなく、状況次第で合理的な選択肢になり得ます。全員での合意形成が難しいときこそ、底地専門業者への相談で現実的な落としどころを探ってみるとよいでしょう。
借地人に売る/第三者に売る/底地専門業者に売る
底地の売却では、「誰に売るか」によって結果が大きく変わります。
ここでは代表的な3つのルート(借地人・第三者・底地専門業者)それぞれの特徴と注意点を整理します。
借地人に売る:最も自然でトラブルの少ない選択
借地人への売却は、もっとも理想的かつスムーズな取引ルートです。借地人さんにとっても、長年借りてきた土地を自分の所有地にできるため、互いにメリットがあります。
★メリット
相手が既に土地を使っているため、交渉が早い
土地と建物の権利が一本化され、双方に安心感が生まれる
感情的な対立が起きにくい
★デメリット
借地人さんの資金力次第で成立しないことがある
「親しい間柄だから」と価格交渉が曖昧になりがち
ケーススタディ:借地人さんとの信頼関係が功を奏した例
長年良好な関係を築いてきた借地人さんに底地を売却。価格は相場の8割程度でしたが、3か月で決済完了し、契約も円満に終了しました。
価格設定は感情で決めず、底地専門業者の査定を参考に適正価格を見極めることが成功のカギです。
第三者に売る:選択肢を広げるが、調整が難しい
借地人さんが購入を望まない場合や、価格面で折り合わないときは、第三者への売却も可能です。
ただし、借地人さんの承諾が必要なケースが多く、調整を怠るとトラブルになりやすい点に注意が必要です。
★メリット
複数の買い手候補を比較できる
市場の動きを踏まえた価格で売却できる可能性がある
★デメリット
借地人さんの同意・通知が必要な場合がある
底地の権利関係を理解する買主が限られる
底地専門業者に売る:スピードと確実性を重視するなら
共有者の意見がまとまらない、借地人さんとの交渉が長引いている、あるいは「できるだけ早く現金化したい」―そんな状況では、底地専門業者への売却が最も現実的な選択肢です。
専門業者は、底地特有の権利関係や評価方法に精通しています。
共有名義や借地人さんの承諾といった複雑な条件を理解しているため、契約から決済までのプロセスを効率的に進められるのが強みです。
★メリット
取引スピードが早く、最短で2〜3週間の現金化も可能
共有持分の買取にも対応
査定時点で税金・清算の見通しまでアドバイスを受けられる
★デメリット
市場相場より価格はやや低めになる傾向
ケーススタディ:相続税の支払いに間に合ったスピード売却
相続税の納付期限が迫る中、共有者全員の合意形成が間に合わなかった地主さんが、自分の持分のみを底地専門業者に売却。
査定からわずか3週間で現金化が完了し、納税も滞りなく済ませることができました。
査定と価格の考え方-底地価格が下がりやすい理由
底地を売却する際、多くの人が価格が低いと感じます。
同じ面積の更地と比べると、底地価格は3〜5割程度にとどまるケースも少なくありません。
理由① 借地権が存在するため「自由に使えない」
底地は、すでに借地人さんが建物を建てて利用している土地です。そのため、地主さんが自由に使ったり、建物を取り壊して再開発したりすることができません。
この「利用制限」があるため、投資家や一般買主から見れば価値が限定される資産となるのです。
理由② 売却にも「共有者」や「借地人」の同意が必要
共有底地の場合、売却には共有者全員の同意が必要です。さらに、借地人さんがいる場合は、その承諾や通知などの手続きも求められます。
このように、手間やリスクが多い不動産ほど価格が下がるのは市場の自然な反応といえます。
理由③ 市場での流通性が低い
底地を購入できる人(または法人)は限られています。
「借地人」「底地専門業者」「一部の投資家」など、市場参加者が少ない=競争原理が働きにくいため、結果的に価格は抑えられやすくなります。
底地の価値は「地代収益」「残存借地期間」「借地人との関係」など、複数の要素で算出されます。
一般の不動産査定とは異なり、経験と実績に基づく専門的な判断が求められるのが特徴です。
底地専門業者が行う“現実的な査定”とは
底地専門業者の査定は、単に土地面積や相場データをもとにするのではなく、
- 借地人の属性(個人・法人・借地権内容)
- 契約期間や更新状況
- 地代の妥当性・滞納の有無
- 権利関係の整理可能性
といった実務的なリスク要素を評価します。
複数の査定を比較するときは、「数字の高さ」だけでなく、その価格がどう算出されたか(根拠)を確認することが大切です。根拠の透明性が高い業者ほど、信頼性の高い査定を行っています。
底地の価格は「使いにくさ」や「権利関係の複雑さ」が反映された結果として低くなります。だからこそ、底地の実情を理解した専門業者による査定が、正確な判断の第一歩です。
契約〜決済〜名義変更までの実務フロー
売却先が決まり、条件に合意できたら、いよいよ「契約 → 決済 → 登記」という実務段階に入ります。
ステップ① 売買契約の締結
まず、買主と条件をすり合わせたうえで売買契約書を作成します。このとき、共有者が複数いる場合は全員の署名・捺印が必要です。
1人でも欠けると契約が成立しないため、遠方の共有者がいる場合は事前に署名の段取りを整えておきましょう。
事前に次の点を確認しておくと、後のトラブルを防げます。
- 契約書には「共有者の持分割合」「代金の分配方法」を明記すること
- 手付金の受け取りも全員の同意を前提とすること
ステップ② 決済と引渡し
契約が完了したら、いよいよ代金の受け取りと所有権の移転を行う「決済・引渡し」のステップに入ります。
★決済当日の流れ
- 買主から代金を受領
- 売主側で登記書類を確認・署名
- 銀行振込または現金で清算
- 登記手続きを司法書士に依頼
事前に次のような準備を整えておくと安心です。
★事前に確認しておきたいポイント
- 共有者全員の口座情報をまとめ、振込先を一本化しておく
- 手取り金額(税金・諸費用を差し引いた最終金額)を事前に試算しておく
ステップ③ 所有権移転登記(名義変更)
決済が完了したら、最後に行うのが所有権移転登記(名義変更)です。このステップをもって、ようやく底地の名義が正式に買主へ移ります。
「書類を提出するだけ」と思われがちですが、共有名義の底地では細かな確認事項が多く、最終段階でのトラブルも起こりやすい部分です。
登記の手続きは、通常は司法書士が代行して行います。
★登記手続きのポイント
- 登記識別情報(権利証)・印鑑証明書などの必要書類を事前に共有者ごとに用意
- 登記原因証明情報(売買契約書)に不備がないか確認
- 登録免許税や司法書士報酬などの費用をあらかじめ試算しておく
事前準備をしておくことで、名義変更手続きはおおむね1〜2週間程度で完了します。ただし、共有者が多い場合や、遠方から書類をやり取りする場合は、日数に余裕を見ておくと安心です。
売却時にかかる主な税金・費用(概要)
底地を売却するときには、手続き費用だけでなく税金も発生します。
まず代表的なのが譲渡所得税と住民税です。これは売却によって得た利益(売却価格−取得費−経費)に対して課税されるもので、所有期間が5年を超える「長期譲渡」なら税率は約20%前後に軽減されます。
逆に短期保有の売却は税率が高くなるため、タイミングを見極めることが重要です。
売却代金の入金や名義変更にあたっては
- 登記関連の費用(登録免許税・司法書士報酬)
- 仲介手数料(上限は売却価格の3%+6万円)
- 測量・評価費用
などの実務コストも発生します。
相続によって底地を取得した場合には、相続税の評価額にも注意が必要です。底地は借地権割合が考慮されるため、更地よりも評価が下がるケースが一般的です。
この点を理解しておくと、相続時の納税額を過大に見積もらずに済みます。
税金や費用の計算は複雑なので、実際の売却や相続を進める際は、税理士や不動産専門業者への早期相談がおすすめです。
★底地売却に伴う税金・諸費用の目安一覧
| 費用・税金の種類 | 内容・ポイント | おおまかな目安 |
|---|---|---|
| 譲渡所得税・住民税 | 売却益に課税。所有期間5年以上で軽減措置あり | 売却益の約20%前後 |
| 登録免許税・司法書士報酬 | 名義変更や登記の際に必要 | 数万円〜10万円程度 |
| 仲介手数料 | 不動産会社に支払う成功報酬 | 売却価格の3%+6万円(上限) |
| 測量・評価費用 | 境界確定や底地評価を依頼する際に発生 | 数万〜十数万円程度 |
| 相続税(相続時) | 借地権割合を考慮して評価される | 更地より低めに評価される傾向 |
同意形成をスムーズにするコツ

底地を共有している場合、最も難しいのは「売却」そのものではなく、共有者全員の意見をそろえることです。
- 意見の食い違いが起こる理由
- 話し合いを進める具体的ステップ
- よくある停滞パターンの解消法
- 専門家を交えた合意形成の方法
を順に解説します。
なぜ共有者間で意見が食い違うのか(背景理解)
底地を共有している兄弟や親族の間で意見が分かれる―これは珍しいことではありません。
理由① 経済状況・人生設計の違い
ある人は「老後資金を確保したい」、別の人は「資産を残したい」。底地をどう扱うかという判断は、各共有者の経済事情やライフステージによって変わるのが現実です。
- 定年を控えた兄は「今のうちに売却して現金化したい」
- 子育て中の妹は「将来の資産として保有しておきたい」
どちらも合理的な意見ですが、目的が違うため結論が交わらないのです。
理由② 情報格差と理解度の差
底地や借地権の仕組みは複雑で、普段から不動産に関わっていない人にとっては理解しづらいもの。
結果として、「売るリスク」と「持ち続けるリスク」のどちらが重いのか、判断材料が共有されないまま話が進んでしまうことがあります。
よくある例として-
- 一部の共有者だけが業者とやり取りをしており、他の人は状況を知らない
- 「地代が入っているから安定資産」と思い込んでいる人がいる
この“情報の非対称性”こそが、意見の食い違いを生む大きな原因です。
理由③ 感情と記憶のしがらみ
相続によって共有になったケースでは、「家族間の記憶」や「過去の関係性」が話し合いに影響することも少なくありません。
-
「自分が介護を担ってきたのに」
「相続時に不公平だった」
代々引き継がれている不動産、財産であり、未来永劫守り続けなければという考え方
など、別の文脈の感情が持ち込まれることで、本来の議題が進まなくなることがあります。
こうした場合、議論の焦点を「誰が悪いか」ではなく、「どうすれば全員にメリットがあるか」に切り替える視点が大切です。
理由④ “将来像のズレ”によるすれ違い
売却か保有かをめぐる判断は、「5年後・10年後をどう見ているか」で意見が分かれます。
短期的にキャッシュを得たい人と、長期的に資産を残したい人。この未来の捉え方の違いが、話し合いを難しくしているのです。
対話を進めるときは、まず「それぞれの将来像を言語化する」ことから始めましょう。相手の目的を理解することができれば、対立は「対話」に変わり、合意への道筋が見えてきます。
合意形成を進めるためのステップ
意見が食い違う原因を理解したら、次に大切なのは「どう進めるか」を設計することです。
ここでは、共有者同士の話し合いをスムーズに進めるための3つのステップを紹介します。
ステップ① 現状を「見える化」する-データと感情を分けて整理
話し合いの第一歩は、「今、何を共有しているのか」を数字と事実で可視化することです。
底地の価値、借地人との契約内容、地代、税金などのデータを整理し、全員が同じ土台で議論できるようにします。
- 相続時の評価額
- 年間の地代収入
- 固定資産税・修繕費などの支出
- 借地契約の更新期限
といった情報を一枚のシートにまとめて共有しておくと、感情論ではなく「事実ベースの話し合い」ができます。
② 話し合いの「ルール」を決める
会議を重ねても結論が出ないのは、「誰がまとめるのか」「いつまでに決めるのか」が曖昧だからです。
★決めておきたい基本ルール
- 共有者の中から話し合いの代表者(窓口)を1人決める
- 期限と議題を明確にして話を区切る
- 会議内容は議事録として残し、後日共有する
③ 合意内容を「文書化」して残す
最後のステップは、話し合いで決まった内容を文書として残すことです。
★合意書に記載しておく内容の例
- 売却・保有の方針(いつまでに結論を出すか)
- 代表者・連絡方法・今後の進行役
- 税金・地代などの負担割合
- 次回の話し合い予定日
同意形成のプロセスは、感情を排除することではなく、感情を整理するための仕組みづくりです。
数字とルールと記録―この3つを整えることで、対立は「対話」に変わり、全員が納得できる形が見えてきます。
★共有者の合意形成をスムーズに進める3ステップ
現状を「見える化」→「ルール化」→「文書化」することで、感情的な対立を防ぎ、冷静に合意形成を進めやすくなります

もめやすい場面とその対処法
共有名義の底地では、話し合いを重ねても合意に至らないケースが少なくありません。
ここでは、特にもめやすい3つの場面を取り上げ、それぞれの原因と対処法を整理します。
パターン① 感情的な対立(責任の押し付け合い)
- 「誰のせいで話が進まないのか」
- 「なぜ勝手に査定を頼んだのか」
共有者同士の話し合いでは、ちょっとした誤解や言葉の行き違いが感情的な衝突に発展することがあります。一度トーンが上がると、冷静な議論に戻すのは難しくなります。
そこで重要なのが、感情を整理し、事実ベースで話し合う仕組みを最初から整えておくことです。
★対処のヒント-こんな時どうする?
話し合いの空気が重くなる前に、次のような工夫をしておくと効果的です。
- 感情的な発言が出たら、すぐに反論せず「整理の時間」を取る
- 議題ごとに“確認事項シート”を作り、合意済みと未決事項を分ける
- ファシリテーター(進行役)を1人置くと、意見の交通整理がしやすい
- 「誰が正しいか」を争うよりも、「共通のゴール(=底地をどう維持・売却するか)」に立ち返ることが、最も効果的です。
パターン② 連絡が取れない共有者がいる
話し合いの中でよくあるのが、「一人だけ音信不通」というケースです。
こうした状況では、焦って催促するよりも、手続きを踏んで淡々と進めることが重要です。
★対処のヒント-こんな時どうする?
感情的に動くのではなく、次のような「段階的な対応」を意識してみましょう。
- まずは書面やメールで正式に連絡履歴を残す
- 一定期間返答がない場合は、内容証明郵便で意思確認
- 長期不在者がいる場合は、弁護士に相談し「不在者財産管理人」制度の利用を検討
パターン③ 決定が先延ばしになる(話し合いが形骸化)
一見穏やかに見えるのに、いつまで経っても結論が出ない。これは実は、最も厄介な停滞パターンです。
「今はまだ時期ではない」「もう少し様子を見よう」という先延ばしが続くと、借地人さんとの契約更新や納税対応が遅れ、問題が大きくなるリスクがあります。
★対処のヒント-こんな時どうする?
会議を「なんとなくの集まり」にしないために、次の工夫を取り入れましょう。
各テーマに期限と担当者を設定しておく
次回の議題・日時をその場で決める
定期的に進捗をまとめる「共有ノート」を作成する
専門家を交えた合意形成-底地専門業者の役割
話し合いを重ねても平行線をたどる場合、専門家を交えて第三者の視点を入れることが有効です。
第三者を入れる意味:感情ではなく「構造」で整理する
専門家が加わる最大のメリットは、問題を「人」ではなく「構造」で見る点にあります。
誰が悪い・誰が正しいという議論ではなく、「なぜ合意に至らないのか」という仕組みを分析してくれるのです。
★専門家が注目する主なポイント
- 共有者それぞれの立場(相続人・配偶者・代襲相続人など)
- 底地・借地契約の内容や更新時期
- 税務・評価・地代などの金銭面の整理
- 既存トラブルや法的リスクの有無
これらを可視化することで、話し合いの焦点が明確になり、「感情ではなく事実で判断できる」状態を作り出します。
底地専門業者の強み:調整+実務の両面サポート
弁護士や税理士などの専門家が法律・税務の面でサポートするのに対し、底地専門業者は「現場での調整力」と「実務遂行力」を兼ね備えています。
共有者同士の意見が割れているとき、業者は単に買取を提案するだけでなく、
- 各共有者の希望条件をヒアリング
- 価格査定や権利関係の整理を数値化
- 複数案(共有持分買取/一括売却など)を提示
といった具体的なシミュレーションを通して、合意しやすい現実的な選択肢を提示します。
専門家を入れるタイミング:早ければ早いほど効果的
トラブルがこじれてから呼ぶよりも、初期段階から相談するほうが圧倒的にスムーズです。
★相談すべきタイミングの目安
- 共有者のうち1人でも「売りたい/売りたくない」で意見が割れている
- 誰が代表して地代を受け取るか決まっていない
- 借地人さんからの連絡対応でストレスを感じている
- 話し合いをしても結論が出ないまま数か月経っている
こうした段階で専門家を入れることで、感情が悪化する前に話を整理でき、必要に応じて「売却」「保有」「一部買取」など複数の選択肢を冷静に比較できます。
家族間の話し合いに行き詰まったとき、感情で突破しようとするほど状況はこじれます。
そんなときこそ、第三者の専門家―とくに底地に精通した専門業者―を間に入れることで、冷静さとスピードを両立した合意形成が可能になります。
専門家・制度の使い分け

底地を共有していると、相続・売却・登記など、法的にも実務的にも専門知識が求められる場面が少なくありません。
家族だけで解決しようとして話し合いが長引いたり、手続きの不備でトラブルが生じたりするケースも多いものです。
このセクションでは、どんなときに・誰へ・どのように相談すればよいのかを整理し、スムーズに問題を前進させるためのヒントを解説します。
どんなときに専門家へ相談すべきか
底地を共有していると、家族間だけでは解決が難しい局面がいくつもあります。
特に次の3つのタイミングでは、早めに専門家へ相談するのがおすすめです。
1.話し合いが停滞しているとき
「もう少し自分たちで話してみよう」と保留を重ねると、感情面のすれ違いが大きくなりやすく、結果的に解決が遠のきます。
2.契約や登記など専門手続きが絡むとき
借地契約の更新や売却登記、税金の清算などは法的要素が多く、誤りが後のトラブルにつながることも。
3.借地人さんとの関係が不安定なとき
地代の未納や建替え承諾の遅れなど、感情で動くより第三者を通すほうが円滑です。
専門家の役割と使い分け方
それぞれの専門家には得意分野があります。相談内容によって適切に使い分けることで、時間とコストの無駄を防げます。
★底地共有トラブルで頼れる専門家と相談タイミングの比較
トラブルの内容や段階によって、関わる専門家は異なります。早い段階で「誰に何を相談すべきか」を整理しておくことが、解決への第一歩です。
| 専門家 | 相談すべき主なタイミング | 得意分野・主な役割 | 注意点・限界 |
|---|---|---|---|
| 弁護士 |
・共有者間で法的対立が発生したとき ・調停や訴訟が視野に入るとき |
法律トラブル対応、契約書作成、代理交渉 | 費用が高め。トラブルが顕在化してからでは関係修復が難しいケースも。 |
| 税理士 | ・売却・相続時に税金の試算が必要なとき | 譲渡所得税・相続税の計算、節税アドバイス | 手続き中心で、合意形成や交渉には関与しない。 |
| 司法書士 | ・契約締結や登記の実務が必要なとき | 名義変更、登記、契約書作成支援 | 法的助言は限定的。トラブル解決は担当外。 |
| 底地専門業者 |
・話し合いが停滞したとき ・共有者や借地人との関係を整理したいとき |
現状分析、価格査定、交渉調整、第三者提案 | 法的助言や税務相談は行えない。あくまで実務・交渉の中立サポート。 |
早期相談がトラブルを防ぐ
共有底地の問題は、時間が経つほど感情と手続きが複雑化します。
専門家は「誰が悪いか」を決める存在ではなく、“問題を構造で整理し、合意へ導く伴走者”。第三者の視点を早期に入れることで、家族関係を壊さず、円滑に前へ進むことができます。
【事例紹介】家族の衝突をどう乗り越えたか‐底地トラブル解決のリアルプロセス

ここでは、実際にあった「兄弟間での底地共有トラブル」がどのように解決へ向かったのかを、具体的に紹介します。
概要
登場人物:兄(58歳・会社員)と妹(54歳・パート勤務)
相続財産:借地人付きの底地(都内・約60坪)
状況:父の死後に共有名義で相続。地代は兄が管理していたが、借地契約更新をめぐって意見が対立
STEP1:意見の対立が表面化
当初は穏やかに話し合いを進めていましたが、兄は「老後資金のために売却したい」、妹は「思い出の土地だから保有したい」と主張。感情がぶつかり、話し合いはたびたび中断されるようになりました。
家族間トラブルの多くは、「どちらの言い分も間違っていない」からこそ難しいものです。目的が違うだけで、どちらも“正当な意見”なのです。
STEP2:話し合いの停滞と借地人さんの不安
話が進まないまま半年が経過。借地人さんから「更新契約をどうすればいいのか」と問い合わせが入りました。
兄妹はその対応すら決められず、借地人さんとの関係も悪化。この時点で、家族だけの話し合いでは限界を感じ始めます。
★ここでの課題は?
- 双方の信頼が薄れ、冷静な議論が困難
- 借地人さんとの契約が宙に浮いたまま
- 時間だけが過ぎ、固定資産税などの負担が続く
STEP3:底地専門業者の介入
妹の知人の紹介で、底地専門業者に相談。業者はまず、底地の評価・借地人さんとの関係・共有持分の整理をデータ化し、“感情を抜きにした現状分析”を提示しました。
★業者が行ったサポート内容
- 現状を数値化した「底地評価レポート」を作成
- 売却・保有・一部買取の3案を提示
- 借地人さんにも中立的立場で説明し、信頼関係を再構築
STEP4:合意形成と実行
最終的に、兄は持分を底地専門業者に売却し、妹は借地人さんとの契約を継続。「一部売却+一部保有」という柔軟な形で、双方が納得できる決着となりました。
このケースから分かるのは、“専門家の介入=解決のきっかけ”である点です。冷静に「整理・翻訳・提案」を行うことで、家族間の対話を再び動かしてくれるのです。
共有底地の話し合いは、感情・責任・記憶が複雑に絡み合います。しかし、事実を整理し、第三者の視点を加えることで、対立は合意へ変わるのです。
底地に悩んだときはぜひ、経験豊富な不動産コンサルティング会社へご相談ください。
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