土地の売却には「測量」が必要って本当?

2020.04.20

相続した土地を活用するには、賃貸物件を建てる、売却する、などさまざまな方法がありますが、その際「測量」が必要になる場合が多いことをご存知でしょうか。一言で測量といっても、「現況測量」「境界確定測量」など種類があるので、目的にあわせて必要なものを選択する必要があります。

そこで今回は、土地の売却で役に立つ「測量」の話をわかりやすくご紹介します。

測量

土地の面積や境界を明確にするのが測量

測量とは、専用の機械を使って、土地の形状や面積、起伏などを調べること。道路脇で三脚に機械を乗せ、2人1組で作業を行っているのを見たことがあるかもしれませんが、あれが測量を行っている場面です。

土地を使用するには、土地の形や面積を把握しておくことが必要不可欠です。したがって測量は、土地活用を行う際の基本とも言うべき大切な役割を担っています。

測量が必要になるのは、おもに土地を分筆するときや建物を建てるときですが、今回はその中でも「土地を売却するとき」について詳しく見ていきましょう。

土地を売るとき、測量は必ず行わなければならないの?

測量図

土地を売るときに測量を行うことは、法律上の義務ではありません。しかし、安心して取引をするために、測量して作成した図面「測量図」の提出を買主側から求められることが多いのです。

土地売買で測量が必要なのは、「面積」と「境界」を明らかにするため

土地の値段は、面積に坪単価をかけあわせて算出します。土地の正確な広さがわからなければ、正しい売却価格がつけられないため、売買にあたって測量が必要になるのです。また、土地は必ず、四方が他の土地に接しています。どこまでが自分の土地か境界線をはっきりさせるという意味でも、測量は欠かせません。

きちんと測量が行われ、境界線が定まっている土地は、トラブルの可能性がないという意味で価値がアップします。高い値段がつけられ、スムーズな売却につながることも多いのです。

古い測量図は、買主側からNGが出ることも

土地を買ったときの古い測量図があるので、これを今回の売買にも使えないだろうか?と考える人もいるでしょう。これは買主側の判断にゆだねられる部分ですが、数十年前の測量図は、使用できないケースも多々あります。

地価の高いエリアであれば、数平米の面積の違いで土地の価格が数百万円変わることも珍しくないため、測量図には正確性が重視されます。昔は、測量の精度が今ほど高くはありませんでした。古い測量図は不正確な情報になっている可能性も高いので、安心して取引をする材料としては不十分だと買主側に判断される場合が多いのです。

測定図

「数年前、土地を分筆した時の測量図があり、その時に設置した通りの境界票が確認できる」というようなケースであれば、売買にあたっての新たな測量は不要です。しかし、それ以外では、新たに測量が必要になると思っておいた方が良いでしょう。なお、例外は、地価の低い場所で、広い面積の土地を売るときです。

測量をせずに土地を売却できるケースもある

測量には、時間と費用がかかります。そのため、手間とお金をかけてまで面積や境界を厳密に確かめなくても良い、と買主と売主側で合意が取れる場合、測量をせずに売却することもありえます。

山林や田畑のように面積の広い土地では、測量にかかる費用は100万円近くなることもあります。一方、郊外の地価が低いエリアであれば、登記簿上の面積と実際の面積に多少のズレがあったとしても、生じる金額差は数万円程度です。したがって、このような土地は測量なしでの売買となることも多いのです。

田畑など面積の広い土地

土地売却で登場する測量図は3種類

土地売却の際に登場する測量図には、3つのタイプがあります。

その1:土地の寸法が簡易的にわかる「現地測量図(現況測量図)」

現地測量図とは、ブロック塀や垣根など、現場で確認できる手がかりを土地の境界線とみなして測量した図面のことです。

現地測量図を作成するための測量は最短なら1日程度で終了するので、手間もかからず、費用も抑えられます。一方、現地測量図の弱点は、土地の境界を完全にははっきりさせられないということ。言ってしまえば「ここがまでがうちの土地だと思う」という推測にもとづいて測量されたものであるため、売買の際には使用できないことも多いのです。

その2:最も信頼度が高い「境界確定測量図(用地測量図)」

境界確定測量図とは、土地のすべての境界線を明確にしたうえで測量を行って作成した図面のことで、たんに「確定測量図」と呼ばれることもあります。

境界確定測量では、隣接する土地の所有者に立ち会ってもらったうえで、「この場所が確かに土地の境界です」ということを双方で確認します。境界線についての合意が取れたら、隣接地の所有者から「境界確認書」に捺印をもらい、証拠を残します。

隣接する土地すべてについてこのような確認を行うため、確定測量図を完成させるためには3〜4ヶ月程度の時間がかかり、現地測量図に比べると費用も高額になります。ただし、そのぶん購入後のトラブルの心配もないので、都市部にある土地の取引では、この確定測量図が必要になるのが一般的です。

その3:法務局で保管されている「地積測量図」

「地積測量図」とは、法務局で土地の登記記録ともに保管されている図面の総称で、現地測量図のこともあれば、境界確定測量図のこともあります。過去に土地の測量を行っており、その際に測量図を法務局に届け出ていれば、それが地積測量図として保管される仕組みです。したがって、すべての土地に地積測量図が存在するわけではありません。

地積測量図が売買に使用できるかは、それがいつ頃作成されたものか、そして、地積測量図の中身が現地測量図なのか、境界確定測量図なのかによって決まります。地積測量図として保管されていたものが、数年前に作成された境界確定測量図であれば売買に使用できる可能性もあります。それ以外の地積測量図では、買主側から新しく測量を求められると思っておいた方が無難です。

どの測量図が求められるのかは、買主次第

「境界確定測量図」の作成

土地を売るにあたっては上記3つの測量図のどれかが必要になるケースがほとんどですが、どれを求めるかは買主によります。買主がすでに決まっている場合は、買主の意向を確認して決めると確実です。また、不動産業者などに売買の仲介を依頼する場合であれば、境界確定測量図の作成を行うのが一般的になっています。買主にとっては、境界確定測量図がある土地がもっとも安心できるからです。

意外に多い!境界線トラブル

「どこまでがうちの土地かわからない」という人はまれだと思いますが、「よく調べてみたら土地の境界線がはっきりしないとわかった」というのは珍しいことではありません。また、本人は「ここまではうちの土地だ」と思っていても、隣接地の所有者と境界の認識が異なっている場合もあります。

中には「何十年も住んでいるが、境界についてお隣さんと揉めたことは一度もないから、うちの土地は境界トラブルとは無縁です」という人もいるでしょう。その場合でも、「トラブルはない」ということを証明するため、境界確定測量図の提出が求められることがあります。

土地の境界線

境界線トラブルが生じる可能性のある土地を進んで買いたい人は少ない

購入後の土地で境界をめぐってトラブルになると、買主にとっては大変頭の痛い話です。万が一、自分の買った土地の面積が減るようなことになれば、資産価値も減少してしまいます。土地の境界が明確になっていることは、買主にとって非常に大切なポイントなのです。

土地売却のための測量は、専門家に依頼しよう

測量は、高度な専門知識と技術を必要とする作業なので、正確な測量図を手に入れるにはプロに依頼する必要があります。

測量の専門家は「土地家屋調査士」「測量士」ですが、登記を目的とする測量は土地家屋調査士が、それ以外の測量は測量士が行うことと法律で定められています。境界確定測量のように土地の売買に必要になる測量図を作成する際は、土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。また、不動産業者に土地の売却を依頼する場合は、不動産業者が土地家屋調査士を手配してくれる場合もあります。

将来を見据えて測量を行っておけば、売却や相続で役に立つ

境界確定測量

都市部に土地を所有していて、売却を視野に入れているのであれば、早い段階で境界確定測量を行っておくのも選択肢の1つです。

境界確定測量図の作成には数ヶ月を要しますが、万が一、隣接する土地の所有者と境界について合意に至らなければ、さらに長引いてしまうリスクもあります。いざ土地を売ろうとした時に、測量が終わらないためにスムーズに売却できない、という事態を避けるためにも、あらかじめ境界確定測量を行っておくと役立ちます。

また、売却だけではなく、将来の相続を考えた時にも境界確定測量を行っておくことのメリットがあります。1つの土地を複数人で相続する場合、共有状態になることを避けるために分筆する場合がありますが、分筆登記の際には土地の境界が確定している必要があります。

時間とお金のかかる境界確定測量ですから、相続人にとっての負担は小さくはありません。元気なうちにご自身で境界確定測量を実施しておくと、将来的に土地を受け継ぐことになるご家族からも感謝されることでしょう。

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