契約書の作り直しをしたいと地主さんに言われた場合はどうすればよいでしょうか?

  • Q.<借地契約内容について>
    借地権を相続しました。地主さんから新たに契約書を巻き直したいと言ってきています。地代の値上げや従前の契約内容と相違があるとのことです。そういった場合はどうしたらよいですか?

  • A.

    法的には、借地権を相続する場合、被相続人の権利をそのまま継承するのみです。したがって、契約(書)を再度作り直す、地代増額をする、地主さんの承諾を得る必要は法的にはありません。

    ただ、借地権の相続を契機に契約内容の見直し、地代増額の要求が地主さんから提示されるケースはよくあります。その場合、話し合いに応じる否かは、当事者同士の話し合いで決めるしかありません。特に地代の増額請求に応じるかどうかは、金銭的な問題でもあるので慎重に対応が必要です。まずは地主さんが提示する地代増額の根拠が明確か、経済的な合理性があるかを確認しましょう。

    一般的に使われる地代(年間)の目安は、固定資産税と都市計画税の合計額の3倍~5倍と言われていますが、あくまで目安です。実際は地主と歩み寄りながら、合意できるよう話し合いをすすめるようにしましょう。

    また、地主さんが従来の地代の支払いに満足せず、その受領を拒否した場合でも、地代の支払いを怠ると、それが理由で契約解除の理由となるので注意してください。その場合は、地代を法務局へ「供託」する形で地代の支払いを行うことで、不履行のリスクを回避できます。

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